2026年10月18日見直し:現金・債券・金の役割、日次レバレッジ、著者の現在の積立方針を修正しました。旧版の比較画像は条件を再現できていないため、配分判断の根拠には用いません。
レバナスのリスクを減らしたい
何と組み合わせたら良い?
NASDAQ100の日々の値動きの2倍程度を目指す投資信託は、一般にレバナスと呼ばれています。倍率や為替ヘッジの有無は商品ごとに異なり、長期の利益が指数の2倍になるという意味ではありません。
一部の投資家の間やX(旧Twitter)などでも話題になり、次第に知名度も上がってきているようです。
検索やSNSで話題の商品でも、自分の家計に合うとは限りません。保有額と、値下がりしたときに使う予定のお金が足りるかを先に確認します。
ただ、投資未経験者や初心者からすると特に、ハイリスク・ハイリターンな特性が目立つと思います。
Y-bow私もレバナスはハイリスク過ぎないかと聞かれることがあります。


長く持つことや積み立てることだけで、大きな損失を避けられるわけではありません。不安が強い場合は、別の商品を足す前に、レバナスの保有額を減らせないかも考えます。
ただ、リスク許容度に合わせてポートフォリオを調節することは重要なことです。
そこでこの記事では、レバナスは魅力的だけど自分には少しリスクが大き過ぎるな、と感じる方がどのようにリスクヘッジを考えたら良いのかを解説します。
改めて自分のポートフォリオを見つめ直し、レバナスをどのように組み入れれば納得出来るかを考える参考にして頂ければと思います。


- 投資家・個人事業主・医学博士
- 投資歴17年 (学生時代から)
- レバナス(為替ヘッジなし)とFANG+をメインに積立中
- 地銀→野村證券→ネット証券
- FIRE済み:好きで働いてます
レバレッジ倍率を落としたい場合
順を追って様々なアセットとの組み合わせパターンを紹介していきます。
旧版の試算では、国内レバナスの代用として米国ETFのQLDを用いました。QLDと国内投信は同一商品ではなく、通貨・費用・為替ヘッジが違います。
シミュレーションはPortfolio Visualizerを用い、一括投資・ホールドを想定して試算しました。
以下の画像とSDの数値は、2022年公開時の旧版試算を残した参考資料です。各比較の期間や再投資・リバランス等の条件を現在再現できていないため、数値の大小から最適な配分や現在のリスクを判断しないでください。半々という比率も推奨配分ではありません。
それぞれのシャープレシオ、ソルティノレシオも表示されていますが、価額のブレを反映するSD(Standard Deviation=標準偏差)を主な指標として取り上げます。


レバナス: SD=36.92%
QQQ: SD=18.02%
組み合わせ: SD=27.32%
レバナスのレバレッジ倍率は2倍です。
3倍・4倍の商品があっても、日次2倍のリスクが低いことにはなりません。投資対象が同じでも、通常の指数投信より大きく値下がりする可能性があります。
同じ指数の日次2倍商品とレバレッジなしの商品を組み合わせる場合、その時点の投資比率から、指数へのおおよその投資額を整理できます。
ただし、両商品を買って持ち続けるだけでは、価格の変化で比率がずれます。以下は同じ指数・通貨などの条件をそろえ、比率を保てた場合の単純な加重平均です。長期の損益倍率を保証する式ではありません。
- レバナス:NASDAQ100を1:1の割合で購入すれば、レバレッジは1.5倍になります。
- レバナス:NASDAQ100を1:4の割合で購入すれば、レバレッジは1.2倍になります。
例えば2倍商品と1倍商品を時価で半々にすれば、その時点の指数への投資額は資産の約1.5倍という計算です。国内レバナスと米国ETFを混ぜる場合は、為替ヘッジ等の違いも確認します。
レバナスを減らしてレバレッジなしの同指数商品へ振り替える方法は、同じ金額をレバナスだけで持つ場合より倍率を抑える考え方です。ただしハイテク株への集中は残り、他の株式を足すだけで損失がなくなるわけではありません。
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債券と組み合わせる場合


レバナス: SD=36.92%
債券: SD=3.48%
組み合わせ: SD=18.49%
旧版で用いたVBMFXは米国の債券投資信託で、ETFではありません。Vanguard Total Bond Market Index Fund Investor Sharesという商品です。
商品形態はVanguardの2026年4月28日付要約目論見書(SEC掲載)で確認できます。米国債だけでなく幅広い債券へ投資するファンドで、個別の国債や現金とも性質が異なります。
債券を加えることで株式だけの保有より値動きを和らげられる場面はあります。ただし、どの債券を持つか、金利・信用・為替の条件によって結果は違います。株式との相関は固定されていません。
債券の利回りと価格のように原理的に逆相関になるわけでは無いので、株価暴落時に債券価格が必ず上がるわけではありません。
金利上昇では、株式と債券の両方が下がることもあります。一般に満期までが長い債券ほど金利変動の影響を受けやすく、債券ファンドの価格は変動します。外国債券を円で持つ場合には為替も考えます。
投資信託の中には米国債にレバレッジをかけた商品もあり、レバレッジ無しの米国株への投資も同時に可能な『楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)』などの商品もあります。
USA360のように債券へレバレッジを掛ける商品は、レバレッジなしの債券ファンドとは分けて考えます。債券部分が大きいから安全とは言えず、購入前には最新の目論見書で実質的な投資比率と費用を確認します。関連する旧記事も、掲載時点の検証として読んでください。



私は現在USA360の積立は行っていません。主に積み立てているのはレバナス(為替ヘッジなし)とFANG+です。これは私の保有方針で、読者への推奨配分ではありません。
ゴールドを入れたい場合


レバナス: SD=36.92%
ゴールド: SD=17.58%
組み合わせ: SD=20.41%
金は株式とは異なる値動きになることがあり、分散先の候補です。ただし危機のたびに必ず上がるわけではなく、金自体の価格も下落します。円で見る場合は為替の影響も加わります。
金を持つかどうかは、値下がりへの備え、保有費用、他の資産との組み合わせで考えます。株式と必ず逆に動く保険として扱わないことが大切です。
金鉱株は、金そのものではなく採掘会社の株式です。金価格のほかに採掘コストや経営、株式市場全体の影響を受けるため、金と同じ守り方にはなりません。
私もコロナショックの時に保有していた商品の中で、金鉱株の上昇はとても気持ちの良いものだった記憶があります。
直接ゴールドを積み立てることも出来ますし、金鉱株を扱う投資信託を積み立てることも出来ますので、ポートフォリオを組む時には一考の価値があると思います。



ここで紹介した私の金鉱株の経験は過去の一例です。今後の利益や、現在も同じ商品を積み立てていることを示すものではありません。
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オールカントリーと組み合わせる場合


レバナス: SD=34.12%
全世界株: SD=15.80%
組み合わせ: SD=24.75%
始めに紹介した『レバレッジ倍率を抑える』のに近いですが、米国株式の中でも値動きの緩やかなインデックスと組み合わせるというのも選択肢の一つです。
VTは世界の株式へ分散する米国ETFです。NASDAQ100関連商品とは投資先の範囲が違いますが、共通する米国大型株も含まれています。銘柄数が増えることと、互いの値動きが逆になることは別です。
以下のベン図と表はETF research centerで出力したものです(2022年4月2日時点)。


図は2022年4月2日時点のQQQとVTの比較です。現在の重複率や将来の値動きを示すものではありません。レバナスは先物等も使うため、QQQと全く同じ保有内容としては扱いません。
全世界株にも株式市場全体が下がるリスクがあります。VTの設定は2008年で、実在するVTの運用実績だけで2000年のITバブル崩壊時を検証することはできません。設定前へさかのぼる比較では、指数や代用データを明記する必要があります。
確かにVTも米国株を含み、NASDAQ100も米国株式インデックスですので、基本的には同じような値動きのパターンを示します。
VT等の全世界株とレバナスを併用すると、幅広い株式に加えNASDAQ100への投資を上乗せする形になります。共通銘柄への偏りを確認し、自分の許容額に収まるかを考えます。
現金を組み合わせる場合


レバナス: SD=36.92%
現金: SD=0.36%
組み合わせ: SD=18.50%
リスクの低いものを組み合わせる、と聞いて最初に思い浮かぶものが現金という方も少なく無いでしょう。
現金は、急な出費や近い将来の支払いに対応するための資産でもあります。投資に回さない分を持つことにも役割があります。



生活費を現金・預金で確保しておけば、株価下落時に生活のために売らずに済む余地が生まれます。必要額は家計や収入の安定性によって異なり、全員に同じ月数は当てはまりません。
現金・預金は、短期の支払いに使いやすい一方、物価上昇で買える量が減ることがあります。価格変動を避ける役割と、長期の購買力を保つ課題を分けて考えます。預金保険の対象や上限も預金の種類で異なります。
確かに、直ぐに使うことが出来、日々の生活のために必要なお金は持っておかなければなりません。
生活防衛費として数ヶ月〜数年(人によって考え方は異なります)の生活費は現金・預金で持っておくことは必要だと思います。
旧版にあった「欧州では預金のマイナス金利が当たり前」という説明は、過去の金利環境を現在へ一般化していたため改めます。預金金利と手数料は、利用する銀行の現行条件で確認します。
日本も物価が変わります。今後のインフレ率や投資リターンを一つに決めつけず、近い支払いは現金で、値下がりを待てる資金は投資の候補として分けると整理しやすくなります。
現金の比率を決めるときも、他人の資産額より、自分の支払い予定と損失に耐えられる額を基準にします。
以下の書籍は、物価や所得を考えるために旧版で紹介したものです。出版当時の内容と現在のデータを区別してお読みください。
以下の書籍は話題になりました、関心があれば手に取ってみると面白いと思います。
終わりに:レバナスのリスクヘッジを考える
投資は儲けて遊んで暮らすために行うものではありません(それがモチベーション、目的であってももちろん構いません)。



インフレに備えて投資を検討することと、生活費まで値動きの大きい商品に入れることは別です。持つべき現金と投資額を一緒に決めます。
家計が厳しくなる理由は、所得や支出、健康、家族の事情などさまざまです。投資していないことだけを原因と考えず、続けられる予算から見直します。
長期積立でも損失は起こり得ます。とくに日次レバレッジ商品では、長期の収益が指数の倍率どおりにはならず、大幅下落や上下動が結果に影響します。
そのことを真摯に受け止め、正しいお金の知識を学びさえすれば、レバナスのリスクをどのようにマネージメントすれば自分で納得出来るのかが自ずと見えてくると思います。



人の意見に右往左往して流されるのではなく、自分で決められるようになりましょう。
年齢だけで投資の可否は決まりません。ただし、お金を使うまでの期間が短いほど、下落からの回復を待てない場合があります。
購入前に、生活費と近い支払いを確保し、商品の中身と費用を理解できているかを確認しましょう。
値動きに慣れるためだけにレバナスを買う必要はありません。レバレッジなしの商品や、取引をしないまま値動きを記録する方法も選べます。
商品を増やす前に、レバナスの保有額、使う予定のお金、同時に下がる可能性を確認する。この順番で、無理のない配分を考えてみてください。
参照資料・確認日
2026年10月18日確認。以下は商品の仕組みや資産の役割を説明する一次資料です。旧版試算の数値を再検証した資料ではありません。
- SEC Investor.gov:資産配分と分散
- SEC Investor.gov:緊急時のための貯蓄
- SEC Investor.gov:債券と金利リスク
- SEC:日次レバレッジ商品の長期保有リスク
- Vanguard:VTファクトシート・設定日と投資対象
- World Gold Council:金のリスクと課題
- Vanguard:VBMFX要約目論見書(SEC掲載)
- 大和アセットマネジメント:iFreeレバレッジ NASDAQ100交付目論見書


















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