NASDAQの対数チャートの読み方|レバナスの割高・将来性は判断できる?

投資・お金:対数チャートで見るレバナス/NASDAQ:上がり過ぎとは言えない理由を題材にしたイメージ

2026年10月17日見直し:対数軸と割安判断を切り分け、NASDAQ総合とNASDAQ100の混同を修正しました。技術・人口の伸びを将来の株価保証へ結びつけない説明にしています。

レバナスもう高過ぎじゃない?

今さら買っても遅くない?

これからまだ上がるの?

レバナス(いわゆるレバレッジNASDAQ100)は設定以来の運用成績が突出して高いことから一部の投資家から注目を集め、2021年には投資初心者も手を出し始めたようです。

旧版の3商品という記載は2023年1月の紹介です。現在の全商品一覧ではありません。商品ごとに倍率、為替ヘッジ、費用、運用期限を目論見書で確認します。

しばしば2021年までの加熱ぶりと2022年の下落ぶりが取り沙汰され、レバナスは最高値の更新すら怪しいとする意見も出始めています。

この記事では、対数軸で値動きの割合を読む方法と、その限界を説明します。対数チャートだけでは割高・割安も将来の上昇も判定できません。

プロフィール写真
Y-bow医学博士
  • 投資家・個人事業主・医学博士
  • 投資歴17年 (学生時代から)
  • レバナス(為替ヘッジなし)とFANG+をメインに積立中
  • 地銀→野村證券→ネット証券
  • FIRE済み:好きで働いてます

しかし既に大きく値を上げたこの投資信託、もう上がり過ぎなのでは?と警戒する声も聞かれ始めています。

バブル崩壊の兆しは素人が手を出し始めた時、とは良く言われたものですが、果たしてレバナスもそうでしょうか。

この記事ではその疑問に応えます。

始める時期や投資額は、使う予定のあるお金、下落に耐えられる幅、保有する商品の仕組みから考えます。ここでは買い時の保証ではなく、チャートの読み方を扱います。

NASDAQ/レバナスは上がり過ぎか?対数チャートで確認

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目次

NASDAQの値上がりペース

レバナスはNASDAQ100に2倍のレバレッジをかけた商品です。

従ってそれが上がり過ぎかどうか、を議論するためにはNASDAQ100が上がり過ぎかどうかを考える必要があります。

指数名を先に確認します。NASDAQ総合指数とNASDAQ100は別物です。NASDAQ100の開始は1985年で、1971年からの系列をそのままNASDAQ100の実績とは呼べません。

以下は2021年までの掲載画像です。開始前の期間を含むNASDAQの長期系列を、NASDAQ100やレバナスそのものの運用成績とは扱わないでください。

NASDAQチャート過去50年間(リニアスケール)

上昇スピードはどんどん加速し、ものすごいバブルのように見えるでしょうか。

一見して1990年頃まではほとんど成長していない一方で、ITバブル崩壊後はリーマンショックで減速があったものの勢いが加速しているように見えます。

見えるだけではなく、事実、加速しています。

指数関数的と表現出来る上昇カーブを描いています。

これは異常なことでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。

技術の進歩と株価の値上がり率は同じではありません。株価には利益の見通しだけでなく、金利、競争、評価倍率なども影響します。

分かり易く極端な例を挙げると:私たちの現在の社会の発展スピードは、石器時代と同じでしょうか?

技術が進歩するのに要する時間はどんどん短く、ジャンプアップする技術レベルもどんどん大きくなっていきます。

技術の進歩に要した時間

石器から鉄器 > 馬車から自動車 > 黒電話からスマホ >スマートウォッチから…

当然です、研究開発の発展速度は加速しているからです。

人類は知識を次の世代に継承することが出来るので、過去の発明はもう一度同じ発明をする必要が無いからです。

一定の率で増える数列を対数軸にすると直線になります。これは数学上の性質であり、経済や株価が今後も一定率で成長するという法則ではありません。

そこで、NASDAQのチャート推移を指数関数だと仮定して考えてみましょう。

もし一定の割合で上がっていくとしたら、対数グラフにすると直線になるはずです。
(その数学的な理屈を知りたい方は例えばこちらのページなどで勉強してみて下さい)

上に示したのと同一期間のNASDAQのチャート(縦軸対数)がこちらです

NASDAQチャート過去50年分(ログスケール)

いかがでしょう、右肩上がりの直線傾向になっているのが分かります。

そしてITバブルの時には対数グラフで見ても角度が急になっていることが確認出来ます。

通常軸では金額の変化、対数軸では割合の変化を読みやすくなります。ただし、どちらの見え方でもバブルの有無は確定しません。

100→101と10000→10100は、どちらも1%の上昇ですがその値で見れば1上がるのと100上がるのとでは大きく違います。

過去の傾きは表示期間・軸・縦横比に左右されます。割高かどうかは、利益やキャッシュフローに対してどんな価格を払うかも確認します。

技術の進歩が指数関数的である根拠

現実に、進歩が指数関数的なものなのかを例を挙げて確認してみましょう。

人類史の発展

非常に長期的な視点で見てみた場合です。

人類史上のパラダイムシフトとなった重要な出来事を、15の独立したリスト(百科事典や自然史博物館などの情報)からプロットしたグラフがこちらです。

人類史・宇宙の歴史

宇宙の歴史とも言えるタイムスケールですが、対数グラフで見事に直線的になっています。

出来事を選んで並べた図は歴史を見る一つの表現ですが、人類全体が常に一定の指数関数で発展する証明にはなりません。

私たちの子孫たちはきっと、私たちの想像を遥かに超えるスピードで宇宙にも進出していくことでしょう。

リアルにドラえもんが誕生する日も現実味を帯びてくるのでは無いでしょうか。

ただしこのグラフは、現代に近づくにつれて技術開発が加速するという結論を示すために恣意的にパラダイムを選んでいるという指摘も受けています。全てが全て当てはまるわけでは無いことには注意しておきましょう。

ムーアの法則

もう少し身近な、また有名な例がこのムーアの法則です。

インテル社の創業者の1人であるムーア氏が発表した法則です。

ムーアの法則(1965年に予測された内容)

・集積回路あたりの部品数が毎年2倍になる
・その成長率は少なくともあと10年(1975年まで)は続く

さて、この法則の予測は当たっていたのでしょうか。

実際の集積回路あたりの部品数の推移がこちらです

ムーアの法則

ムーアの法則は技術に関する経験的な見通しです。最初の予測と1975年の見直しを区別し、現在も全指標が同じ速度で伸びる、または将来も続くとは扱いません。

この法則、実際は1975年時点で『2年ごとに2倍』に修正されているのですが、それにしても指数関数的な進歩が続いていることは驚異的です。

これが人類の凄いところですね。

今後も同様に進歩が見込める根拠

これまでの人類史の継続的な発展は、大きく人口が増えてきたことも一つの要因です。

発明や産業を支える多様な才能があって成し得て来たことでしょう。

そこで、今後の人口について見ておきましょう。

2050年までは人口増加

世界人口は本稿執筆時点の2021年もなお増え続けています。

世界の人口の推計は総務省がHP上に資料を公開しています(リンクフリー、引用フリー)。

国連の資料に基づく推計結果がこちらです

人口推移の推計結果(総務省)

人口推計は仮定と公表年を確認します。国連の2024年改訂は、世界人口が2080年代半ばにピークを迎えると予測しています。以下の古い画像はその改訂値ではなく、増加のペースが一定という意味でもありません。

ただしその増加はアジアからアフリカへシフトしつつあり、主要先進国は既に人口減少に転じているところもあります(日本)。

アフリカの発展

アフリカには新興国のイメージが強く、先進国のような都市は無いような印象をお持ちの方もいるかもしれません。

とんでもない話です。

ラゴス(ナイジェリア)、ヨハネスブルク(南アフリカ)、キンシャサ(コンゴ)、ルアンダ(アンゴラ)などの都市名を画像検索してみて下さい。

とてもアフリカには思えない、という方が多いのではないでしょうか。

アフリカに進出する大企業も多く、先進各国は毎年何兆円もの投資を行なっています。

今後の世界経済や技術の発展には欠かせない人材が多く育っていくことでしょう。

何故NASDAQが上がるのか

それではアフリカが発展することでなぜNASDAQが上がると考えられるのか。

それは世界経済と技術の発展の中心地が米国だから、ということに尽きます。

発展の素地(投資環境、インフラ、ビジネスマインド、移民国家など)がこれほど整備されている国は他に無く、GAFAMが生まれたことがその証左でもあります。

世界経済が成長しても、特定の国や指数の株価上昇が約束されるわけではありません。企業が利益を取り込めるか、買う価格が高すぎないかが重要です。

以下の記事でも米国の強さについては触れていますが、ビジネスはこれからもこの国を中心に拡大していくものと思われます。

2050年までの米国の優位や投資収益を確定的には見通せません。人口の推計を、そのまま株価の予報へ置き換えないでください。

原指数がある期間で上がっても、日次レバレッジ商品の同期間の利益は単純な倍率にはなりません。日々の上下動、費用、為替の条件によって結果が変わります。

積立は購入時点を分けますが、保有残高の大幅下落を防ぐ仕組みではありません。レバレッジ商品の損失や回復の遅れは別に考えます。

過熱感を感じて警戒する気持ちも分かりますし、本当にバブルなのかもしれません。

将来の方向をチャートの形から断定することはできません。上昇が続かない場合にも続けられる金額かを考えます。

効率的な資産形成に向けて、米国への投資を長期的にポートフォリオに組み入れることを考えるには十分な根拠になるのではないでしょうか。

そして最後に、

投資に関する様々な記事を参考にするときには、自分に都合のいい情報だけを集めて信用するようなことがないように気を付けましょう。

説明の見直しと参照資料

Nasdaq:NASDAQ100の開始と指数の性格(2026年10月17日確認)

ProShares:TQQQの日次目標と保有リスク(2026年10月17日確認)

Intel:ムーアの法則の経緯(2026年10月17日確認)

国連:2024年人口推計(2026年10月17日確認)

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