- 投資家・個人事業主・医学博士
- 投資歴15年 (学生時代から)
- レバナス/USA360/3倍ETFをメインに積立中
- 地銀→野村證券→ネット証券
- FIRE済み:好きで働いてます
はじめに
結論として、物凄い意味があります。
但しコツコツ増やす、などということではありません。
投資で資産を築くには、ある程度の元手が必要。
そんな指摘はよく聞きますし、事実です。
元手が1000円しかなければそれを1億円にすることは極めて困難でしょう。
あなたがビットコインの発明者ナカモトサトシさんであるならば話は別かもしれませんが。
しかし一方で、少額でも投資を始めるべきという意見も散見されます。
私も別の記事で投資を始める方の敷居を低くするべく提唱したこともあります。
そこで本稿では、1億円を稼ぐことに向けての少額投資の意味をお伝えします。
大きく稼げなければ意味がないと感じている方も一度よく考え、元手がないうちから準備をすることの大切さを意識して、早くから投資に親しめるようになって頂ければと思います。
この記事のターゲット
- 投資を始めたいけど先立つ物が無い人
- 将来投資で大きく稼ぎたいと思っている人
- 少額で投資を始めることは無駄だと感じている人
少額投資の意義
市場の動きを学ぶ
初心者はコツコツと、手数料がどうとかアプリでどうとか、いずれも正しい内容ですのでそのことを知っていること自体はとても大切ですが、、、何ともみみっちい話が多いですね。
しかしこのブログはそんな通り一辺倒なことを学ぶための場ではありませんので、少し異なる視点で、かつもっと重要な視点で少額投資のことを見ていきましょう。
少額投資で身に付けるべき重要スキルの一つは市場の動きを捉える/理解する力です。
連日経済ニュースでは取り上げられていますが、世界中の株価の値動き、新規上場、債券利回りなど、経済が今どのように動いているのかを知るだけでなく、その意味を少しだけ理解することが大切です。
少しだけ、というのがポイントです。
完璧なまでに情報を精査し、網羅的に勉強することは学問として行っていただく分には結構ですが、そこまでしても投資では大して稼げるようにはなりません。
どのみち株価の推移は予測出来ませんので、流れに身を任せるしかないからです。
投資信託の運用を例にその説明をした記事がありますので参考にしてみて下さい。
ところが、身を任せつつも今は波のどの位置にいるのか、長期的な視点でどのように自分の資産が推移していくのかをイメージしておくことは大変に重要なことです。
特に、長期的には右肩上がりになるという納得感を得ることです。
自身のポートフォリオを自身で決める、これが出来て初めて投資の世界に本当に参加出来る準備が整うのです。
ポートフォリオの意味がよく分からない方は以下の記事を参考にされて下さい。
少額投資でも、自分の資産の値動きを毎日観察し、なぜそうなっているのかということに関心を持つこと、この意義がとても大きいのです。
別に急いで大きな利益を上げる必要はありません。
最初は投資で稼ぐことをそれほど意識する必要はありません。
とにかく始めることが大事という意味がここにあるのです。
スポーツでもルールを知らなければ勝つことは出来ませんよね。
暴落・狼狽売り耐性を獲得する
暴落とはその名の通り相場が急落することです。
- ブラックマンデー
- ITバブル崩壊
- リーマンショック
- コロナショック
と、暴落イベントは定期的に訪れます。
その度に大きなニュースとして取り上げられ、暴落の要因が分析され、相場が回復するまでに年単位で時間を要することもしばしばです。
狼狽売りとは、そのような暴落時に資産の減少という危機感に駆られて、これ以上相場が下がる前に売ってしまおうと焦って売却することを指します。
そして残念なことに、しかし当然なことに、この狼狽売りをしてしまうのは投資初心者であることが多いのです。
狼狽売りの何がいけないのか?
それは『高く買って安く売る』ことになってしまうことに他ならないからです。
投資においては本末転倒です。
長期投資、積立投資の重要性は以下の記事もご覧頂ければと思いますが、原則として投資は長期に渡るほど利益を出しやすく、数々の暴落も必ず乗り越えて経済は成長するものなのですが、初心者にはその実感や経験がないのです。
つまり、狼狽売りはミスミスそのチャンスを逃すばかりでなく、わざわざ大損するための行動と言えるのです。
そう言われていても、頭では分かっていても、どうしても狼狽売りしてしまうのが初心者です。
それは何故か?
偏に暴落に対する心構えが全く出来ていないからです。
この暴落に対して『売りたい』という焦りや衝動を抑える力を俗にホールド力/握力などと呼びますが、自分の資産を暴落の時こそ掴んで離さないことが極めて重要です。
このホールド力は値動きのあるものを実際に保有した状態で、経験を積むことでのみ鍛えられます。
その力を備えたつもりでも底値で売ってしまって損失に頭を抱える初心者が後を絶たないのがその証拠です。
だからこそ、少額でも始めること、値動きを身を以て知ることが大切なのです。
値が下がってもまた戻るんだということを知ることです。
損切りとの違い
損切りという言葉も投資の世界ではしばしば使われます。
保有する有価証券の価額が購入時より下がった時、またさらに下げる可能性がある時に、損失をそれ以上拡大させないためにその有価証券に見切りを付けて売却することを指します。
ロスカットなどとも呼ばれます。
損切りと狼狽売りは紙一重のように聞こえるかもしれませんが、違います。
損切りは値が戻るまで待てない事情がある場合か、或いは長期的な視点に立って右肩上がりになるとは限らない相場(為替市場など)で有効な戦略です。
償還期限のない投資信託を利用して長期積立を行なっていたり、4%ルールなどに基づいて時間をかけて取り崩す戦略を取っている方にとってはただ単に損失を確定するだけの売りになってしまいます。
それは損切りとは呼びません、狼狽売りです。
本稿をお読みの読者は投資に関してはそれほどの猛者では無いでしょうから、基本に忠実に、長期積立投資を継続できるよう、狼狽売りをしないためのホールド力を鍛えましょう。
終わりに
このように、少額投資の意味は大きいです。
1億円を投資していて、もしそれが8000万円になったからと言って損切りのつもりで手放したら2000万の損失を出すことになります。
そうして数ヶ月後に1億2000万円にでもなったとしたら、結果として4000万円分の損失を被ったことになります。
そんな“タラレバ”の話をしても意味がない、と初心者ほど思うでしょう。
経済指標を長期的な視点で見た時の原則を、身を以て経験していないからです。
もしワンコイン投資でそれが防げるようになるのなら、やらない手はありません。
宝クジで当選したり何かしらの報奨金で一時的に富豪になった人達が、投資で資産を一気に失ってしまうのもこれが一因です。
100円が1億円の価値を生む、と肝に命じて、先ずは少額でも着実に経験を積むようにしましょう。
初心者に向けた投資に関する記事は以下にまとめていますので、ぜひ参考にされてみて下さい。
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