2026年10月17日見直し:ETFが常に個別株より儲かるという断定を修正しました。SPIVAの対象と個別株の仮定比較を分け、人物の実績を再現した成績ではないことも明記しています。
ETFも株でしょ?
個別株とどっちが良いの?
分散を手軽に行いたい人には、広範な指数を対象にした低コストETFが選択肢になります。ただし、ETFという商品形態だけで個別株より儲かるとは決まりません。

- 投資家・個人事業主・医学博士
- 投資歴17年 (学生時代から)
- レバナス(為替ヘッジなし)とFANG+をメインに積立中
- 地銀→野村證券→ネット証券
- FIRE済み:好きで働いてます
この記事ではアクティブファンドと指数の比較、特定の個別株ポートフォリオの過去比較を紹介します。この2つから、すべての個別株投資家とETFの勝敗を一般化することはできません。
考え方は以下の二つになります(データも本記事で示します)。
個別株投資を行う場合には、これから値上がりする企業を的確に選定しなければなりません。
SPIVAは、対象カテゴリーのアクティブファンドが対応する指数を下回った割合などを示します。地域・期間・カテゴリーで数字は変わり、すべての専門家の勝率を一律2割とする統計ではありません。
個別株投資を行う場合には、これから継続的に高配当を維持してくれる企業を的確に選定しなければなりません。
配当込みで比べても、選んだ期間と銘柄によって結果は変わります。ここでの例を、すべての高配当個別株戦略の勝率とは扱いません。
そして、インデックスに連動しつつ高配当株を集約したETFの存在は、的確な企業選定の手間を無くしてくれる上に、代表的な高配当株10種よりも好成績です。



銘柄を調べ続ける時間をかけにくい人には、分散されたファンドで選定を任せる方法が向く場合があります。時間と費用、どのリスクを持つかを比較しましょう。
個別株とETFの違いを、分散・費用・管理の手間から整理します。一つの比較で、すべての読者に同じ答えを出す記事ではありません。
自分で企業を調べる投資にも意義はあります。一方、少数銘柄への集中や、自分の選定能力を過大評価することには注意が必要です。


ただ、そのような方はこの記事を開くことは無いでしょう。
読んでいるという理由だけで、読者に適した商品は決まりません。資金を使う時期と保有資産の全体から選びます。
個別株はETFに勝てない(キャピタルゲイン)
ETFは様々なインデックスに連動するものがありますが、中でもS&P500やNASDAQ100が優れた成績を継続していることはよく知られています。
そのため、それにレバレッジを掛ける投資戦略も人気となっています。
個別株投資を行うということは、これらインデックス投資を上回る成績を求めるからに他なりません。
実際に個別株投資でインデックスを上回ることは現実的なのか、データを基に確認してみましょう。
ファンドマネージャーが値上がりしそうな株を探し、積極的にポートフォリオを調整しながら儲けを狙うアクティブファンドの成績が最も参考になります。
彼らこそが、インデックスに勝つために最も労力を費やしているプロの投資集団だからです。
そのインデックスに対する勝率データを確認することが出来るサイトがあります。
SPIVA®︎では、世界中(日本含む)の各地域におけるアクティブファンドの勝率を確認出来ます。
例えば米国における過去の成績で、ファンド成績がインデックスに『負けた割合』は以下の通りです。
2021年までの過去10年では、83.07%の大型ファンドがS&P500に負けています。


グロース株だろうがバリュー株だろうが、2003年以降の統計を見てもほぼ負け越しです。
バリュー株の2008年〜2011年に関しては勝ち越しが続きますが、リーマンショックによる混沌の時代に限定した動きでした。
この負けっぷりはファンドの大小を問わず、また長期で見るほど悲惨な結果です。


棒グラフの、色が薄い方はリスク調整前のリターン、濃い方はリスク調整後のリターンです。
20年間で見ると、大型ファンドで96%、小型ファンドで94%もの割合でインデックスに負けています。
改めて考えてみて下さい。
以下は対象期間でのファンド比較です。費用や存続・償還の扱いを含む方法論を確認し、個人投資家の能力の評価へそのまま置き換えないようにします。



あなたなら、彼らが勝てなかったこの勝負に長期的に勝ち続けられそうですか?
こうした結果は、広範な指数を低い費用で保有する方法を検討する材料になります。将来の優劣や、どのETFでも有利という保証にはしません。
※この記事ではあくまでも個別株とETFとを比較しています。ETFと投資信託については以下の記事を参考にされて下さい。
では次に、高配当株によるインカムゲインの場合にはどうかを確認してみましょう。
広告
個別株はETFに勝てない(インカムゲイン)
冒頭で紹介した米国の高配当株10種は、IBMやエクソンモービル、アルトリア、ベライゾンなどの以前から高配当株として知られていた銘柄に加え、コロナ禍で躍進したファイザーなどを含みます。
バフェット○郎氏の選定した10株については成績も振るわないので、この後で紹介します。
まずはDMMで人気の高配当株との比較です。
高配当株の条件は以下の通りです:
- 10種の銘柄を10%ずつ均等に保有
- 毎年リバランスを実施


一方、比較するETFはVYM(Vanguard High Dividend Yield ETF)です。
このETFはFTSE high dividend yield Indexに連動します。
VYMを選んだ理由は、代表的な高配当ETF3種(VYM、SPYD、HDV)の中で最も運用期間が長いからです。
比較の結果は以下の通りです。


- 上段の比較チャートは配当金を受け取り、そのまま再投資をしなかった場合です。
- 下段の比較チャートは配当金を再投資した場合のチャートです。
いずれも2007年から2022年までの長期で見ると良い勝負です。
ここで、配当金を受け取る場合よりも再投資した場合の方がチャートの交点が後ろ倒しになることから、『配当金分も加味すれば個別株10種がリードしている期間が長い』と考えることが出来ます。
ただ、特に個別株の2015年以降の停滞が大きく影響して、結局はVYMの後塵を拝することになります。
SPYDやHDVを含むチャートも見てみましょう。
SPYDが設定されたのが2015年10月でしたので、それ以降のチャートになります。


2015年末以降は個別株10種は全く振るわず、配当を加味してもなお個別株よりもETFの方が安定して強さを発揮してくれそうです。



個別株は当たれば強いですが、当たらないから困るのです。
別の銘柄の組合せでも比較してみます。以下は記事で置いた比率と期間の計算例で、本人の全資産や実際の売買履歴を再現した成績ではありません。
投資系ユーチューバーにバフェット○郎という方がいらっしゃいます。
この方は米国高配当株を推しているインフルエンサーの中でも影響力のある方だと認識していますが、そのおすすめ10株というものを公開されているようです。
先ほどのDMMでの人気株の要領でETFとの比較を行ってみます。
氏のポートフォリオは以下の通りとします。


これをVYMと比較すると以下の通りです。


SPYDとHDVを加えて比較してみましょう。


この図で比較できるのは、記載した条件の仮想ポートフォリオです。入出金・売買・税・通貨・再投資の違いを無視して、特定の人物の実際の運用を順位付けすることは避けます。
広告
まとめ:個別株よりETFの方が良い
個別株の選定の難しさは理解頂けたでしょうか。
指数を上回るアクティブファンドもあります。多くが下回る結果の背景と、将来その勝者を事前に選べるかは別の問題です。
DMMで人気の高配当株やバフェット○郎氏が薦める高配当株も、高配当ETFの成績に敵いません。
客観的なデータを示すためにファンド成績を引き合いに出しましたが、アクティブファンドの中にはもちろんインデックスを上回るものもありますので、完全に否定することは出来ません。
過去の統計は、費用を抑えた分散投資を検討する根拠になります。ただし、対象外の投資戦略や将来の成績まで確定するものではありません。
ファンドについては以下の記事で詳細に解説していますので参考にされて下さい。



大切なのは、銘柄数だけでなく投資対象と集中、費用、使う予定のあるお金を確認することです。自分に管理できる方法を選びましょう。
それは必ずしもETFである必要はなく、投資信託でも良いと思います。
利益を追うほど必ず損をするということではありません。ただし、少数の成功例に合わせて投資額を大きくする前に、負けた場合の家計への影響も計算しておきたいところです。
見直した説明と参照資料
S&P Dow Jones Indices:SPIVAの対象と生存バイアスへの対応(2026年10月17日確認)
SEC Investor.gov:ETFの種類と仕組み(2026年10月17日確認)















コメント