2021年11月から『レバナス』が2種類になりました。
どちらを使ってレバレッジ投資を行えば良いのか、迷っている人はこの記事を参考に選択して下さい。
どちらかには投資しておくと、大きく資産を成長させることが期待出来ます。
- 投資家・個人事業主・医学博士
- 投資歴15年 (学生時代から)
- レバナス/USA360/3倍ETFをメインに積立中
- 地銀→野村證券→ネット証券
- FIRE済み:好きで働いてます
大和レバナスと楽天レバナス
iFreeレバレッジNASDAQ100はこれまで紹介してきたように、成長の著しい米国NASDAQ100に対して2倍のレバレッジをかけた商品です。
大和アセットマネジメント社が商品化した投資信託で、にわかに人気を博してきてるようです。このブログの読者であれば何度も目にされてきたことでしょう。
今回そのライバルとなる商品が楽天から登場ということで、その二つの商品を比較してみました。
これまでその余りの運用成績の突出ぶりから、レバナスの相性で勝手に親しまれてきました。一部ではこれを含むポートフォリオが最強とまで謳われてきました。YouTuberの風丸氏などが発信する情報なども参考になると思います。
私自身も折りに触れてはレバナスを推奨してきました。レバナス自体を良く知りたい方は以下の記事が参考になります。
今回は、ついにそのレバレッジ2倍のNASDAQ100投資信託に競合が現れたというニュースについて、二択となった市場の分析記事となります。
レバナス比較
レバナスという商品がその他のレバレッジ投資信託と比較してどうしてお勧めできるのかについては、以下の記事を参考にされて下さい。
iFreeレバレッジNASDAQ100(大和アセットマネジメント)
NASDAQ100にレバレッジをかけた商品です。その内容は以下の記事で詳しく紹介していますので、ここでは詳細は省きます。とてつもない運用成績をたたき出している新興勢力の一つです。
2018年10月の設定以来、本稿執筆時点で基準価格はすでに3倍以上になっています(2021.11.9時点では4倍以上)。年間平均50%以上の伸びを続けている計算になります。まだ運用期間は長くは無いですが、償還期限は設定されていませんので期待が膨らみます。
良い部分だけではなく、この商品の本質を知ることで、ポートフォリオに組み込むかどうかを考えてみましょう。
NASDAQ100はGAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)を筆頭に、非常に勢いのある企業を中心に構成されています。その内訳は大和アセットマネジメントがHP上で提供しているオーナーシップ電卓というものを使うことで簡単に、視覚的に確認することが出来ます。
例えば100万円をこの投資信託で保有していた場合には、以下のようなポートフォリオに投資されていることになります。セクターごとの内訳も上部に表示されていますので大変分かりやすいと思います。
ご覧の通り、ポートフォリオはこれで一目瞭然です。皆さんが馴染みのある企業ばかりが並んでいると思いますが、これらは今後も成長が期待されている巨大企業たちです。
もちろんNASDAQ100には銘柄の入れ替えがあります。従って仮にどこかの企業が凋落したとしても、NASDAQ100というインデックス自体が凋落することはなく、これからも世界経済を牽引していく存在として期待されます。
特にインターネットインフラの基盤を牛耳る企業はその膨大なビッグデータを元に他の追随を許さず、ますます情報の優位性を活かして成長していくことでしょう。
結果としてその恩恵を受ける私たちの利便性も上がり、その企業価値の向上に伴って株価も上がっていくことが期待されるという訳です。
楽天レバレッジNASDAQ-100(楽天投信投資顧問)
ではいよいよ本題の、『楽天レバレッジNASDAQ-100』に視点を移してみましょう。本稿のタイトルに楽天レバナスと書きましたが、なんとこの商品は公式に愛称を『レバナス』としているのです。
下の資料はEDINETに提出された同ファンドの情報を抜粋したものです。引用元はEDINET楽天レバナスをご覧頂くと全文を確認することが出来ます。第一部【証券情報】を見てみましょう。
証券情報として、愛称をレバナスと明記されています。これまで慣例的にレバナスの愛称で親しんできたiFreeレバレッジNASDAQ100は、そのお株を奪われたような格好です。今後はレバナスと言えばこの楽天レバナスを指すことになるのでしょう。私も区別を明確に表現して情報を発信しなければと思います。
そして重要なことに、この発表には愛称以上のインパクトがありました。それが信託報酬の差です。iFreeレバレッジNASDAQ100は税込0.99%であるのに対して、楽天レバレッジNASDAQ-100はなんと税込0.77%です。その差は実に0.22%ポイントにもなります。
この2商品はポートフォリオやレバレッジの掛け方が原則同一ですから、純粋に購入者にとって手数料が下がった上位互換と言える商品になっていると言えるでしょう。
さすが後発品という他にありません。全く同一の運用成績であるインデックスが対象ですので、長期に運用するほどその信託報酬の差が効いてくるでしょう。
そこまで深く考えずとも、単に手数料が安くなったという理解は多くの投資家心理を楽天レバナスに傾かせることになりそうです。私を含めて積立設定の切り替えを検討する方も少なくないのではないでしょうか。
乗り換え?切り替え?
今回は速報記事ですので、実際に取り扱いが始まるまでは注視しなければならないと考えています。この楽天レバナスの登場で、大和アセットマネジメントも信託報酬を引き下げてくる可能性もあります。信託報酬の低さが売りのファンドではありませんが、これほどまでにあからさまに市場を奪いに来る相手に対して黙ってはいないでしょう。少なくとも私はそう期待しています。
ここで信託報酬の0.22ポイントの差がどの程度のものか、シミュレーションしておきましょう。積立シミュレーションの記事でも紹介した金融庁のHPで計算してみました。毎月10万円を20年間積み立てた場合で試算します。
年利平均をiFreeレバレッジNASDAQ100=9.78%、楽天レバナス=10.00%とした場合、以下のグラフのようになります。青い部分が元本、黄色い部分が含み益です。
あくまでもシミュレーションですので数字遊びに過ぎませんが、20年間で200万円以上の差が付きました。利回りや積立期間によってこの数字は大きく変わりますが、年間0.22%分の差が継続することは事実です。
少しでも信託報酬の少ない商品を選択することが推奨される昨今の投資事情において、この差は無視出来ない程度に大きいと私は感じています。信託報酬が0.1%を切る商品も存在するくらいですので、中々に衝撃的な差です。
一方で、この機に一気に売却して乗り換えるという選択をするケースは多くないと想像されます。何故なら、現時点でiFreeレバレッジNASDAQ100による含み益を抱えている投資家が多いと思われるからです。もしかしたら金融所得課税の引き上げを懸念して、という動きも否定は出来ません。
しかし当面手を付けないという岸田総理の言葉にも一定の理解が得られている様子から、楽天レバナス登場のタイミングでの一斉切り替えは起きないと想像します。
いずれのレバナスとも楽天証券で取り扱われていますので、良く吟味の上でポートフォリオへの組み入れを検討すると良いでしょう。
大和レバナスも楽天レバナスも、少額からの積立OK
SOXL、TECLなどのETFも積立・ポイント投資が可能に(2021.12〜)
楽天カードでの投資ならポイントも貯まり、ポイント投資でSPU+1%upも!
終わりに
いよいよNASDAQ100のレバレッジ商品が複数ラインナップされる時代が到来しました。選択肢が増えることはとても歓迎すべきことです。それだけNASDAQ100にレバレッジをかけて投資することの有益性に着目している方が多いことを示唆しています。また、実際にこの投資法の資産形成に対する魅力の大きさをも示しているのだと思います。
一つの投資信託の設定がこれほどのインパクトを持って市場に受け止められるケースは、少なくとも私の記憶にはありません。ただ単にレバナス推しという私の私見・偏見が含まれることは否定しませんが、これを機に1人でも多くの日本人が投資デビューしてくれればと思う次第です。
またこの先さらに別のファンドが新たなレバレッジ商品を出してくる可能性もあります。投資を始める人口がコロナ禍後に大きく増えてきているようですので、商品開発には余念が無いことでしょう。市場に競争が生まれることは投資信託の購入者にとってプラスですので、期待したいと思います。
投資はあくまでも自己責任で、また投資信託を始め自身が投資するものに対する理解を深める努力は惜しまないようにしましょう。関連する以下の記事なども参考にして頂ければ幸いです。特に投資初心者に向けて参考になる記事を揃えていますので是非ご一読ください。
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