GAFAMとは、Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoftの巨大企業5社の頭文字を繋げたものです。
この5社で実にNASDAQ100の40%以上を占めるほどの突出ぶりです。
Appleは1社で時価総額が300兆円を超え、これだけで東証1部(今はプライム)の半分に迫る規模です。
しかしこれらの企業がNASDAQ100を牽引しているのなら、その中でも強い企業に投資したいという方もいるでしょう。
本サイトでは度々個別株への投資は避けるべきという話をしていますが、どの企業がどのような株価推移を見せているのかを知っておいて損はありません。
これからも当面は人類社会の基盤となっていくであろう個別の企業に着目してみます。
それでもなおインデックスへの投資は揺るぎ無いか、個別株に浮気しそうになるか、自分の投資スタイルと覚悟を見つめ直す良い機会になればと思います。
- 投資家・個人事業主・医学博士
- 投資歴15年 (学生時代から)
- レバナス/USA360/3倍ETFをメインに積立中
- 地銀→野村證券→ネット証券
- FIRE済み:好きで働いてます
GAFAMとは
冒頭で紹介した、世界的に強大で支配的な影響力を持つ米国の巨大企業5社を指します。
実際は、Googleは持ち株会社のAlphabet、Facebookは社名変更してMetaとなっていますので、GAFAM=AAMAMです。
2022年の段階ではテスラやNVIDIAなども規模では肉薄していますから、この5社にいつまでも限定する意味はそれほどありません。
全体の規模感はヒートマップを見ると手に取るように分かります。
GAFAMは2000年代に入って以降、世界で最も時価総額の大きな公開企業トップ6(GAFAM+サウジアラムコ)を形成してきたことから、ビッグファイブと呼ばれてきました。
この記事を読まれている方も、ほとんどはGoogle(Alphabet)かBing(Microsoft)での検索で来られたことを考えても、すっかり私たちの日常に浸透しているのが分かります。
- 買い物をするならAmazon
- 交流するならFacebookやメタバース
- スマホはiPhone
- PCはWindowsかMac
GAFAM無しでは便利さの大半が失われてしまう勢いです。
このようなブログを運営していると、いかに検索エンジンが人々の行動や知識を左右するかが良く分かります。
GAFAMの株価推移
ここからは、このビッグファイブを個別に見ていきましょう。
株価はうなぎのぼりなのであろうことは想像がつくと思いますが、完全に一致した推移を見せているわけでもありません。
個別にNASDAQ100(QQQ)と比較したのち、5社全てを重ねて比較してみます。
QQQはETF(上場投資信託)の一つです。
チャート作成にはYahoo Financeを利用しています。
それぞれ左側のチャートの縦軸はLinear(パーセンテージ)表示、右側のチャートの縦軸は対数表示になっています。
主に2000年代以降の期間についてピックアップし、最後に全企業の上場来の推移をまとめて比較します。
Google(Alphabet)の株価チャート
NASDAQ100を大きく上回るように見えますが、右側に示した対数表示のチャートを見るとリーマンショック後の傾きはほとんど一緒です。
つまり、左側に示したチャート(%表示)で大幅に上がっているように見える部分は2009年以前についた差が誇張されているに過ぎないことが分かります。
とは言え、2021年もQQQよりも大きく成長していて、まだまだその勢いは衰えていないと言えるでしょう。
Amazonの株価チャート
Googleとは逆に、リーマンショック前までは乱高下があったものの、2010年以降は安定してQQQよりも大きな傾きが続いている様子が分かります(対数チャートより)。
ただ2021年は横ばい状態が続き、QQQよりもパフォーマンスが悪化している様子も見て取れます。
Facebook(Meta)の株価チャート
2013年から2016年あたりにかけて大きく成長し、その後はQQQとほとんど変わらないパフォーマンスが続いています。
今でこそ社名はMetaですが、当時はまだFacebookが成長している過程だったことも起因しているのでしょう。
Appleの株価チャート
ITバブルの崩壊で大ダメージを受けたものの、その後は一貫して長期にわたってQQQをアウトパフォームし続けています。
特に2003年からの5年間の伸びは凄まじく、Linear表示ではQQQがほとんど横ばいに見えるほどの成長を遂げました。
冒頭で触れたように、Appleはその時価総額が極めて大きいため、2020年以降は特にQQQの推移に与える影響が強くなっています。
Microsoftの株価チャート
ここまでに見てきた4社と比較すると、やや冴えない株価に見えます。
巨大なIT企業ではあるものの、その成長は主に2000年代以前と2013年以降の二つのフェーズに分かれます。
2000年からの10年程度はほとんど株価が上がらなかったために、Linear表示ではQQQを下回るような経過を見せています。
5社の株価チャート比較
この5社のうち、最も上場が早かったAppleに合わせて比較をしています。
対数チャートが見易いですが、黄色で示したMicrosoftの2000年までの急成長は眼を見張るものがあります。
WindowsのデビューとPCの普及に大きな貢献を果たしながら注目されていた時期です。
逆にAppleは日の目を見るまでマイナー扱いが続きましたが、初代iPhoneが発売される2007年前後から急速に成長に勢いがついたのが分かります。
5社とも2013年以降は概ね右肩上がりを続け、NASDAQ100の牽引役として株価躍進に大きく貢献してきた様子が分かりますね。
GAFAMの次は?
NASDAQに上場している有力な巨大企業はGAFAMだけではもちろんありません。
テスラやNVIDIA、Netflixなども大きく成長している筆頭で、いずれも今後の人類社会の発展に大きく貢献する可能性を秘めています。
テスラは単なる電気自動車メーカーに留まらず、電気を取り巻くインフラを始めとして次世代産業に大きく絡んできています。
それでいて、時価総額だけを見ると2021年時点で世界一の自動車メーカー(それも圧倒的な)になっています。
そんなテスラやGAFAMの事業とも、切っても切れない関係にある重要な素子『半導体』を扱う代表的な企業がNVIDIAです。
半導体関連銘柄に集中投資が出来るETF『SOXL』の人気も頷けます。
こうした巨大なテクノロジー企業をまとめた呼称もGAFAMだけではありません。
以下のように呼ばれることもあります。
- FAANG
Meta、Amazon、Apple、Netflix、Alphabet
- FANG+
Meta、Apple、Amazon、Netflix、Alphabet、NVIDIA、テスラ、Twitter、アリババ、百度
- G-MAFIA・BAT
Alphabet、Microsoft、Amazon、Meta、IBM、Apple、百度、アリババ、テンセント
そして今後も同様に世界を席巻するような企業が続々と成長してくることでしょう。
終わりに:GAFAMまとめ
既に巨大化したテクノロジー企業が、これ以上伸びないとは誰にも言えません。
また、これらを上回る企業が台頭してくることも、誰も否定出来ません。
10年、20年後、『あの頃のGAFAMはまだ小さかった』などと言われる日が来ているかもしれません。
技術の進歩は世界情勢の影響を受けこそすれ、止まることは無いでしょう。
今後も人類が存続する限り、果てしなく進歩していくはずです。
どこまで進歩すれば『完成』なのかは想像が付きませんが、少なくとも遥か先であることはマクロな視点で観察すれば十分に分かります。
投資する側はただ、ひたすらに企業にお金を投じてその進歩を楽しみに待てば良いのです。
副産物として大きなリターンが得られることでしょう。
長い目で投資していくことが重要です。
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