成人年齢の引き下げに伴って、18歳から個人で証券口座を持てるようになりました。
高校でも投資の教育が始まったことも相まって、大学生になったら投資を始めたいと考える方も増えてきたようです。
大学生、少額でも良いので絶対に投資をするべきです。
そこでこの記事では、20代・大学生に向けて、本サイトで度々紹介しているレバナスを例に取ってどのように投資をしていけば良いのかを解説します。
投資に必要な知識は様々ありますが、特に初心者の頃に知っておいた方が良いことを、私自身の経験を元に以下の5つのポイントに絞って紹介します。
- インデックス投資
- 積立投資
- 長期投資
- 分散投資
- 正しい情報
ちょっと厳し目に書いていますが、まだまだ投資の経験の少ない人に、これからの長い投資人生を失敗せず、なんなら日本の資産額を爆上げして頂きたいと思ってのことです。
- 投資家・個人事業主・医学博士
- 投資歴15年 (学生時代から)
- レバナス/USA360/3倍ETFをメインに積立中
- 地銀→野村證券→ネット証券
- FIRE済み:好きで働いてます
アクティブファンドはインデックスファンドに勝てない
- アクティブファンドというのは、ファンドマネージャーがインデックスを上回る運用成績を目指して資産運用を行うファンドのことです。
- ファンドとは、投資信託などのように投資家の資金を一手に集めて運用するもののことです。
- インデックスファンドはその名の通り、特定のインデックスに連動するように運用するファンドです。
- インデックスとは、NASDAQ100やダウ平均、日経225などの株式市場の様々な指数のことで、多くの企業の株価が元になっています。
さて、そのような基礎を簡単に理解したところで、アクティブファンドとインデックスファンドのどちらを使って投資をすれば良いのか(どちらのタイプの投資信託を買えば良いのか)を考えてみましょう。
当然、投資は個人の責任において行われるものですからどちらをどれだけ購入しても良いのですが、正しい情報は知った上で判断しなければなりません。
株式市場(日本以外)は歴史的に右肩上がりだったのに、なぜ投資で損をする人が大勢いるのか?
この答えが分からなければ、あなたも損をする可能性が高いと言えます。
何故なら、儲けたいと思うあまり一様に同じ過ちを繰り返すのが情弱投資家だからです。
誰だって損したいと思って投資を始めることは無いでしょう。
それでもろくに情報を調べもせず、理解もせず、投資と投機の区別もつかず、甘い話に誘われて結局は“勝てる投資家”たちの餌食になるのです。
そうならないための本質が、アクティブファンドの負けを認めることです。
アクティブファンドがインデックスファンドの成績を上回ることは、統計的にみて不可能であると思っておくべきです。
単純に勝率が低いという事実と、アクティブに活動する機関投資家(世界トップレベルのファンド達)の売買の結果がインデックスに現れていることを考えれば当たり前のことです。
情報量も少なく、情報収集スピードも遅く、資金力も小さい個人投資家が、世界のトップファンドがしのぎを削る戦場で平均以上に戦えると本気で思いますか?
儲かりそうな株を探して買うぐらい、自分でも出来そうだけどな。。。
あなたが見つけた株など、とっくの昔にファンドは知っています。何をしても後手後手です。
まずはその厳しい現実を知り、あなたと機関投資家の間の埋められない実力差を認識し、大人しくインデックス投資を続ける、という選択肢を取れるかどうかが最初の関門です。
『個別株で儲けている投資家も沢山いる』と思ったあなたは、統計というものを勉強してから考え直してください。あなたがその一部の投資家になれる可能性はどれくらいあるでしょうか。
確かにメジャーで活躍出来る日本人選手もいる、しかしイチロー選手や大谷翔平選手のようになりたくてもなれなかった人がどれだけいることか。普通はなれないのです。
一括投資より積立投資
投資を始める前から貯金していると、投資を始めるタイミングで一気に資金投入してしまいたくなることもあるでしょう。
〇〇が儲かる、と聞けば〇〇に全力投資。
やめて下さい。
それは暴挙です、賭けのように投資をする事は避けなければなりません。
確かに、それで〇〇が大きく値を上げて、上がったところで売り抜けるようなことが出来れば儲かるでしょうが、それが出来る可能性は限りなく低いことを認識しましょう。
アクティブがインデックスに勝てないという説明をしましたが、同様に『いつ買っていつ売れば良いのか』、値動きを読むこともまた不可能だからです。
それが出来れば誰も損しません。
稲妻が輝く瞬間、という言葉を聞いてピンと来なければ損する可能性大です。
これはチャールス・エリス氏の著書、『敗者のゲーム』の一節に登場する表現です。
過去数十年間に渡る投資の利回りについて、S&P500を例に『値上がりの大きかった日』をたった10日逃してしまった場合の長期利回りに与える影響の大きさから、そのような表現をされています。
S&P500の年間平均利回り
(1980年〜2008年)
ガチホした場合:11.1%
10日逃した場合:8.6%
20日逃した場合:6.9%
30日逃した場合:5.5%
出典:敗者のゲーム、ケンブリッジ・アソシエイツ
これは1980年から2008年までの年間平均利回りです、年平均でこれだけの差が付きます。
複利効果に与える影響がどれだけ大きいかは、投資の複利効果を説明した記事を参考にして下さい。
このような事態を招かないためには、長期のホールドが重要な事は明らかです。
ただし、もう一つ気を付けなければいけないのは、買った直後に巨大な暴落が訪れるリスクです。
そのリスクマネージメントにはドルコスト平均法がしばしば推奨されます。
これも絶対的な手法では無いのですが、高い時に少なく買い、安い時に多く買う事で、『平均買付け額を低く抑える』効果が見込めます。
特に投資初期の頃には効果が大きく、少々の下落は吸収してくれる様子を体験出来ると思います。
悩むよりまず始める〜時間と経験が大事
あまり警戒感ばかりを煽り過ぎると、とことん勉強するまで動けなくなってしまう人もいるかもしれません。
しかし、座学をどれだけ重ねても、実際に投資を始めてみることに勝る学習法はありません。
それは、実際に自分の資産が運用される、値動きに晒される様を実感することで、関心度合いも情報収集に対する姿勢も変わり、また投資家としての心理を実際に体験出来るからです。
上がれば嬉しく、下がれば気分も沈む、暴落を体験すれば狼狽売りの心情も始めて理解出来ることでしょう。
投資期間を長く取ることで複利効果を最大限享受するという意味合いに加えて、早めに投資を経験しておくことで資産が大きくなった際の無用な狼狽売りをしなくて済むようにすることも重要です。
レバナスだけを盲信しない
分散投資は重要です。
インデックスに連動する投資信託であれば、それだけで個別株への投資に比べればかなりの分散が効いていると言えます。
しかし、特定のインデックスの、さらにレバレッジを効かせたレバナスのような商品だけに全力で投資を行う事は避けた方が良いかもしれません。
期待はされるもののNASDAQ100だけが絶対的な存在というわけではありませんし、狼狽売りのリスクを避けるためにもポートフォリオは複数のアセットに分散しておくことが良いとされます。
私もそれには賛成です。
ただ、まだ投資の期間を長く確保できる20代のうちは、そこそこリスクを取っても良いとも思います。
値動きが激しい商品の方が興味関心が湧くということもあるでしょうし。
レバナスよりも爆発力のある3倍レバレッジETFなども、少額の余剰資金であれば良い勉強になると思います。
このような商品をきっかけに、ETFというものについても関心を持てればそれだけで価値があると思うからです。
経験を積む内に自ずと投資に関する様々な判断を自分で出来るようになっていくと思いますので、そこまで慎重になり過ぎる必要は無いとは思います。
正しい情報を見極める〜煽りに動じない
最後に、投資についての様々な情報に触れると何が正しいのか分からなくなってしまうこともあると思います。
美味しい話には裏がある、と頭では分かっていても、儲け話になると抑えが効かないのも素人・初心者あるあるです。
だからこそ、資産運用に関する情報は一歩引いて見て、特定の情報源だけでなく複数の情報源を元に判断するようにしましょう。
ですから、もちろん当サイトだけを信じて投資方針を決めるのではなく、様々な書籍やサイト、動画でも良いので情報を収集することです。
そして必ず、美味しい話があったらその反対の意見も聞いておくべきです。
例えば証券会社の窓口は、あなたから手数料が取れる商品を勧めてきます。本当にその商品があなたの資産形成に役立つのかどうか、利益相反関係の無い第三者に必ず意見を求めるようにしましょう(または中立の情報源を利用しましょう)。
2022年度以降は高校で投資の基礎が学べるようになりましたが、それ以前の世代は教育現場で投資の基礎を学ぶ機会がありませんでした。
それを取り戻すために投資家から話を聞く、ファイナンシャルプランナーから話を聞く、という機会を作るのも良いかもしれません。
無料でオンラインで受けられるチャンスも多くありますので、見てみてはいかがでしょうか(当サイトでは私が投資家目線でチェックしたものしか紹介していません)。
正しい知識をもとに、今後の長い投資人生を有益なものにしていってもらえればと思います。
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