TQQQは、NASDAQ100指数の日々の値動きの3倍を、費用控除前の目標にする米国ETFです。日本からも取扱いのある証券会社を通じて購入できます。ただし、「NASDAQ100が10年で2倍なら、自分の資産は6倍になる」という商品ではありません。倍率が掛かるのは、原則として1日ごとの騰落率です。
買える証券会社を探す前に、この違いを押さえておきたいところです。この記事ではQQQ・QLDとの比較、長期保有で差が生まれる計算、日本で買う際の確認事項を順に整理します。取扱いの有無は2026年10月26日、費用は同年9月28日付の目論見書で確認しました。
TQQQとは?QQQ・QLDと日次倍率を比較
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| 商品 | 運用目標・投資対象 | レバレッジ | 日本から持つ際の通貨 |
|---|---|---|---|
| QQQ | NASDAQ100の値動きへの連動 | レバレッジなし | 米ドル建て。円の損益は為替にも左右される |
| QLD | NASDAQ100の日次騰落率の約2倍(費用前) | 日次2倍 | 同左 |
| TQQQ | NASDAQ100の日次騰落率の約3倍(費用前) | 日次3倍 | 同左 |
出典:Invesco QQQ、ProShares QLD・TQQQの商品資料。通常のQQQと、日次目標を持つQLD・TQQQを区別しています。
TQQQの正式名称はProShares UltraPro QQQです。株式だけを保有して3倍にするのではなく、スワップなどのデリバティブも使います。投資先の一覧に現金や短期債があっても、それだけを見て低リスクの商品とは判断できません。実際にどれほど指数の値動きを受けるかが重要です。
NASDAQ100はNASDAQ上場の大手非金融企業を中心とする指数です。米国市場全体でも、半導体だけでもありません。対象企業の値動きに、日次3倍の増幅が重なると考えると、普通の全米株式ETFとの違いが分かりやすくなります。
TQQQを長期保有すると、指数の3倍にならない理由
指数が100から110へ10%上がり、翌日に100へ戻る場合を考えます。2日目の下落率は10%ではなく、100÷110−1=約−9.09%です。日次3倍の仮想資産は100→130→94.55となります。指数が元の位置に戻っても、こちらは約5.45%の損失です。

毎日同じ向きに上昇する期間には、複利で保有期間の指数上昇率の3倍を上回る場合もあります。一方、上下を繰り返すほど不利になりやすい。だから「必ず減る」とも「長く持てば3倍で増える」とも言えません。出発点と終点に加え、そこまでの道順が効きます。
さらに大きく下げた資産を取り戻すには、それ以上の上昇率が必要です。仮に100万円が50万円になれば、元に戻すには100%の上昇が要ります。積立なら安いときにも買えますが、既に持っている口数の損失が消えるわけではありません。資金を使う日までに回復する保証もありません。
TQQQは日本で買える?楽天証券で確認した取扱い
楽天証券の公開銘柄ページには、TQQQの名称と売買への導線があります。旧記事の「国内では買えない」という説明は現在の状況に合わないため訂正しています。ただし、公開ページの存在だけで、すべての口座・注文方法に対応するとまでは判断しません。
- ティッカーがTQQQであることを確認する。売り方向のSQQQや、異なる指数のTECL・SOXLと取り違えない。
- 購入先の取扱い、特定口座等の口座区分、通常取引と時間外取引の対応を確認する。
- 円から米ドルへの交換費用、売買手数料、買値と売値の差を合わせて確認する。
- 積立や信用取引に対応するかは別に調べる。取扱いがある証券会社でも、すべての機能が使えるとは限らない。
NISAで買えるかも、課税口座での取扱いとは別です。楽天証券のNISA案内では、ヘッジ目的以外でデリバティブを用いる一定の投資信託等を対象外としています。TQQQのような高レバレッジ商品を、NISA成長投資枠で買う前提の計画に組み込まないようにしてください。
経費率0.78%だけでは、TQQQの保有コストは分からない
2026年9月28日付サマリー目論見書の経費率は、減免前のグロスが年0.94%、減免後のネットが年0.78%です。旧記載の0.97%/0.82%から更新しました。同資料の減免契約は2027年9月30日までの条件で、ネット経費率が永久に固定されるわけではありません。
目論見書は、売買に伴う費用やデリバティブの資金調達費用などがこの費用表に含まれないことも示しています。0.78%を払えば他の費用が一切なくなる、という読み方はできません。指数との成績差を調べるときには、日次倍率・複利・資金調達・運用上の乖離を分けて考えます。
例えば米ドルの評価額が10%増えても、同じ期間にドルの円価値が10%下がれば、円換算では1.10×0.90−1=−1%です。これは費用・税を除外した仮定計算ですが、米国ETFの損益をドルだけで確認しない理由になります。
TQQQ・レバナス・SOXLを選ぶ前の確認表
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| 確認する点 | 自分の計画に当てはめる問い |
|---|---|
| 対象指数 | NASDAQ100を持ちたいのか、半導体など特定業種を厚くしたいのか |
| 倍率と為替 | 日次2倍・3倍、円建て投信・米ドルETF、為替ヘッジの有無を区別できるか |
| 損失額 | 投資部分が半分以下になっても、生活費や近い将来の支払いに影響しないか |
| 点検方法 | 保有割合が膨らんだとき、いつ・どの基準で見直すか |
短期間なら安全、という意味ではありません。保有期間にかかわらず損失は起こり得ます。
まず通常のNASDAQ100商品と比べ、そのうえで倍率を上げる必要があるか考える順番が分かりやすいと思います。QLDと国内レバナスの違い、TECLとTQQQの対象指数の違いも参考にしてください。積立の結果はレバナス月1万円のバックテストで、実際の基準価額を使って確認できます。
出典・計算条件・更新日
- ProShares:TQQQサマリー目論見書、2026年9月28日
- ProShares:QLDの運用目標
- Invesco:QQQ公式商品情報
- 楽天証券:TQQQ銘柄情報
- 楽天証券:NISAの対象商品・除外条件
2026年10月26日確認・更新。資料の基準日と仮定計算の条件は本文・図表に併記しました。数値や商品条件は変更されるため、購入前には運用会社・販売会社の最新資料をご確認ください。過去の実績や計算例は将来の利益を保証しません。


コメント
コメント一覧 (5件)
[…] 取扱いと費用の確認はTQQQの国内取扱いと注意点も参照してください。 […]
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