そう感じている方も少なくないようです。
アドセンス広告の単価は上がる時期と下がる時期があります。
アドセンス元Google担当者のインタビューに、かつてアドセンスチームリーダーを務められた日本人の方のアドバイスなどが詳しく載っています。
この記事では、その内容を簡潔にまとめると同時に、当サイトの運営を通じて得られたノウハウを解説します。
アドセンスのようなクリックされただけで収益が発生する構造の場合は、以下の関係が成り立ちます。
広告収益 = PV数 (訪問者数) × クリック率 × クリック単価
このうちの、特にクリック単価に主眼を置いた内容になります。
- ブロガー・投資家・医学博士・個人事業主
- 毎日更新 250記事/8ヶ月達成(2021.9〜)
- Cocoon→SWELLに乗り換え
- 本業/副業/子育ての合間でブログ作成
- FIRE可能な資産あり、好きで働いてます
広告単価は年末と年度末に上がる
クリック単価の平均は、冒頭で紹介したインタビュー記事ではPCサイトで40円、スマホサイトで30円程度とされています。
ただ、2020年以降のコロナショックの影響を受け、その後は軒並み低下しているのが実情です。
アドセンス広告は入札制ですので、広告を出す企業が広告費を削減していることがモロに響きます。
当サイトは2021年10月からアドセンス広告の掲載を開始していますが、本稿執筆時点(2022.4月)までの平均単価は20円台半ばです。
当サイトの実際のCPC(単価)やクリック率については以下の記事を参照されて下さい。
広告単価が上がる時期
広告単価は常に一定というわけではなく、時期によって変動します。
検索トレンドによる変動が無いことはGoogle担当者が明らかにしているところですが、時期による違いがあることも明言されています。
広告単価が上がるのは3の倍数月(3月、6月、9月、12月)です。
理由は、Googleならびに広告主の決算月だからです。
中でも12月と3月という、年末・年度末は決算を向かえる企業が多いため、広告単価の上昇が顕著です。
6月、9月も含めて、Google社の決算期には広告を出す企業に対して営業チームが単価交渉を行うこともあるようです(Google社のノルマ達成のため)。
広告単価が上がる理由
決算前に広告単価が上がる理由は、ピンと来ない方もいるかも知れませんので補足します。
大きく2つの理由があります。
- 決算セールのため
- 広告費を使い切るため
決算セールについて
決算セールについては、営業職で無い方も何となくご存じかと思います。
決算セールを行う理由はさらに3つに細分化されます。
- 販促
- 在庫処分
- 節税
3つに分けられはしますが、本質的には同じことです。
在庫を抱えていると、税法上は利益と見なされて課税されます。
仕入れ代金を支払っている一方、売上金は手元に入ってきていないにも関わらず税金を払わなければならないのです。
また在庫は管理費も掛かりますし、使用期限のあるものについてはなおさら一掃したいと思います。
売れ残りを廃棄処分する場合などにもコストが掛かりますので、売ってしまうのが一番です。
そこで、在庫処分・節税のために決算セールを宣伝し、集客に繋げます。
在庫を処分するために広告にお金をかけた方が、在庫を抱えたまま納税したり売れ残りを廃棄したりするよりもお得なのです。
販売ノルマ未達の場合などは一気に追い込みを掛けることも出来ますので、販売者・消費者の双方にとってメリットがあります。
加えて広告単価まで上がれば広告掲載サイトにもありがたい話ですので、決算時期は嬉しいことづくめです。
広告費の使い切りについて
もう1つの理由が広告費を使い切ることです。
こちらもさらに2つに細分化されます。
- 次年度予算の確保のため
- 今年度予算の消化のため
次年度予算の確保という観点は、『予算を取る』という業務と無縁の方はあまり馴染みがないかも知れません。
要するに、年間で使う予定だった金額を余らせた場合、次年度は予算を減らされてしまう恐れがあるのです。
広告宣伝費に1,000万円を確保した年があり、実際には700万円しか使わなかったとします。
すると経営陣は、これなら次年度は余裕を見ても800万円あれば十分だろう、と考える可能性があります。
逆に1,000万円を使い切れば、それでも不足だったため翌年度には1,200万円欲しいと主張することが出来ます。
本来は新商品の登場や新店舗拡大などイベントに合わせて調整するべきではあるのですが、年間予算を予め決めておくというお財布の管理事情があるのです。
国会で国の予算を決めるのと似ていますね。
2つ目の、予算の消化というのも本質的にはこのお財布管理の都合によるものです。
余った分は会社の利益に計上されるので、そこから翌年に繰り越すということだって可能です。
では何が問題かと言うと、売上ノルマをもし達成出来なかった場合に、『十分に広告宣伝費を使わなかったための失態』と捉えられ兼ねないことです。
他にも、予算を余らせることは『予定通りに執行できない』という管理体制の不備と捉えられる場合もあり、いずれにしてもマイナス評価に繋がります。
ユーザーの質が悪いと単価も下がる
ユーザーの質が良い悪いというのは、クリック後のコンバージョン率で評価されます。
広告をクリックされても、何の売り上げにもつながらないようでは広告費の無駄遣いですよね。
そんな質の悪いユーザーばかりが集まるサイトよりも、クリックしてくれたユーザーがその先でお金をよく使ってくれるサイトに優先して広告費を使いたいと誰でも思うはずです。
そしてGoogleはその統計情報を握っていますので、あなたのサイトのユーザーの質がどんなものか、あなたよりも詳しく知っているのです。
では具体的にどのようなサイトならユーザーの質が悪くなってしまうのでしょうか。
冒頭で紹介したインタビューでは、サイトとしては価値が高くても、広告主からは最低扱いされてしまう例が紹介されています。
子供がよく見るサイトで学習にも使われるような場合です。
広告を無闇にクリックすることはないでしょうから、そもそもクリック率が極端に低くなります。
その上、クリックしてしまったとしてもそれは子供ですから、売上など発生するはずもありません。
そうしている内に統計情報は蓄積されていき、やがては『滅多にクリックもされず、コンバージョン率は0%』という、広告主から見れば最低のステータスが出来上がる訳です。
こうなると、ついにはアドセンスアカウントの停止に追い込まれてしまいます。
この例では、そもそも広告を出す企業にもサイト運営社にも、アドセンス広告を貼る意義がありません。
サイト運営社側は、ただ広告があるだけで儲からないというだけで済みますが、その広告を出す企業はそのためにGoogleにお金を払う訳ですから、費用対効果はマイナスです。
私がGoogleの立場なら、そのようなサイトにはそもそもアドセンス広告の枠を割きたいとは思わないでしょう。
Googleが収益を手にする相手はサイト運営社ではなく、広告を出す企業だからです。
こうした判断・操作は機械的にシステムが判断出来るとのことですので、もしあなたのサイトのクリック単価やクリック率が著しく低いようでしたら改善が必要でしょう。
終わりに
Googleアドセンスは特に初心者ブロガーの重要な収益源です。
ただ自動広告をONにしておくだけでも、そこそこPVがあれば毎日収益は発生するでしょう。
しかし意外と奥が深く、広告の貼る位置でクリック率や単価にまで影響するなど、初心者泣かせの一面もあります。
漏れなく収益に繋げるには、2022年3月に登場したマルチプレックス広告も一役買ってくれることでしょう。
ただし結局は単価の高いアフィリエイトを行わないとブログで生活することは難しいと言われ、アドセンスから去っていく人も多くいます。
それでも、世界で最も優れた自動広告システムと言っても過言では無いアドセンスを使うことで得られる経験も多くあります。
この記事に辿り着いた方は、それだけでも勉強になったと思って頂けていれば幸いです。
アフィリエイトなどよりも遥かに稼げる方法(=投資)もありますので、何がしか副業などで収益化が出来た暁にはマネーリテラシーを向上させて、経済的な自由の獲得を目指してみるのも良いのでは無いでしょうか。
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