NASDAQ100に連動するETF『QQQ』に3倍のレバレッジをかけたETF『TQQQ』に魅力を感じ、買ってみたいと思う方も少なく無いでしょう。
国内大手の証券会社では取り扱いがなく、一部の海外証券会社での取り扱いも中止になったりと、残念ながら日本国内では思うように売買することが出来ませんでしたが、2023年2月現在は楽天証券で取引が可能です。
TQQQの代わりとなる商品を使う以外に手段がないのが現実です。
この記事では、TQQQを買いたいのに買えないもどかしさを解消するための情報を提供します。
資産形成を加速させる手段はTQQQだけではありません。
レバレッジを上手に活用していきましょう。
- 投資家・個人事業主・医学博士
- 投資歴15年 (学生時代から)
- レバナス/USA360/3倍ETFをメインに積立中
- 地銀→野村證券→ネット証券
- FIRE済み:好きで働いてます
TQQQとは:おさらい
TQQQ(ProShares UltraPro QQQ)とは、NASDAQ100に連動するETF『QQQ』に、日当たり3倍のレバレッジを適用したETFです。
ETFは、日本でより知名度の高い投資信託とは似て非なるものですが、最近では楽天証券でも積立やポイント投資の対象になるなどのニュースのおかげでかなり一般に浸透して来たように思います。
TQQQは米国株式市場の中でも特に成長スピードが速く、人気のインデックス『NASDAQ100』に連動することもあり、しばしば注目を集めるETFの一つです。
実際にその運用成績を確認してみましょう。
QQQがレバレッジ無し、QLDがレバレッジ2倍、TQQQがレバレッジ3倍です。
TQQQが注目されるのも頷けます。
QQQ(NASDAQ100)もS&P500やダウ平均、日本株などと比べれば相当に優秀な成績なのですが、それが霞んでしまいそうです。
TQQQと並べると、対数グラフでなければQQQはほぼ横ばいにすら見えてしまうほどです。
右側のLog表示は傾きが大事なパラメーターで、傾きが急なほど上昇速度が速く、直線的であるほど上昇ペースが一定であることを表しています。
こんな爆発力のある商品は、ポートフォリオに少しでも加えておきたいと考えるのは投資家心理としてよく分かります。
米国では2010年からTQQQを使った投資が可能だったわけですから、米国の若者たちが続々とFIREするわけです。
もちろんこのようなハイリスク商品に全力投球は危険過ぎますが、このような商品を認知してポートフォリオに組み込む程度のマネーリテラシーがあれば、という話です。
投資もせず、したとしても経費率ばかりが高い毎月分配型の投資信託や日本株などに投資している日本人とは雲泥の差がついてしまうのは当然でしょう。
TQQQは買えるのか?
買えません(2022年4月時点)。
TQQQのことを持ち上げておいてこれか、というところですが、残念ながら取り扱いのある証券会社が存在していません。
かつて、国内でもIG証券やサクソバンク証券で取り扱いがあった時期があり、購入することが可能でした。
しかし2022年4月現在は両社ともその取り扱いが停止されており、残念ながら国内で取り扱いのある証券会社は私の知る限り存在しません。
(大手証券会社や楽天、SBIなどのメジャーどころでは少なくとも取引出来ません)
おまけに、かつてTQQQの取り扱いのあったこれらの証券会社に対する評判も賛否両論で、その信頼性に疑義を指摘されることもありました(サクソバンク証券では個人情報流出騒動などもあり、業務改善命令を受ける始末)。
では日本人にはNASDAQ100に3倍レバレッジをかけた運用をする術は無いのでしょうか。
無ければ代わりになるものはあるのでしょうか。
次はそれを紹介します。
TQQQの代わりになるものは?
TQQQにも劣らない3倍レバレッジ商品は複数あります。
厳選して紹介します。
ここで紹介する商品は全て楽天証券でも購入することが可能です。
大和レバナスも楽天レバナスも、少額からの積立OK
SOXL、TECLなどのETFも積立・ポイント投資が可能に(2021.12〜)
楽天カードでの投資ならポイントも貯まり、ポイント投資でSPU+1%upも!
投資信託『NASDAQ100 3倍ブル』|※オススメしない
TQQQと同様に、NASDAQ100に3倍のレバレッジをかけた商品は存在しています。
しかも日本で購入可能な投資信託にラインナップがあります。
NASDAQ100 3倍ブル(大和アセットマネージメント)
ただし、この商品は2022年2月時点で償還期限が2023年10月20日と設定されていますので、長期投資を勘案するとおすすめできる商品ではありません。
この期限は2026年10月22日まで延長することがアナウンスされ、当面は継続して利用することが可能です。
そしてもちろんこの期日は更に延長される可能性もありますし、逆に償還期限が設定されていなくても繰り上げ償還される可能性もありますので、これだけで購入を見送るべきと断定的に言うことは出来ません。
しかし少なくとも長期投資を行うことを考えた場合には、償還期限の定めがあることは余りにも大きなネガティブ要素です。
一方、3倍レバレッジなのだから長期的な視点は不要、という方にとってはこの商品1択かもしれません。
ETF『SOXL or TECL』
SOXLとTECLはいわゆるテーマ型の3倍レバレッジETFです。
構成銘柄にはNASDAQ100との被りも多々あり、SOXLはGAFAMを一切含みませんが、NVIDIAを筆頭に情報技術系に重要な半導体関連銘柄で構成されていることもあり、時として価額変動はNASDAQ100に近いものになっています。
TECLもアップルやマイクロソフトに加え、多くのハイテク関連銘柄で構成されていることからNASDAQ100に近い値動きを見せます。
これらETFについては以下の記事で紹介していますのでここでは詳細な解説は割愛しますが、TQQQとの直接チャート比較は示しておきます。
TQQQとSOXL|TECLの比較
SOXLやTECLはTQQQと互角の成績を示しています。
右側のLog表示を見ると分かりますが、SOXLが最も傾きが大きい期間が長く、上昇率ではSOXLがTQQQを上回る場面が多くなっています。
私はSOXLの積立も行っており、個人的には気に入っています。
投資信託『レバナス』
NASDAQ100にレバレッジをかけた商品として、日本で最も有名なものがレバナスでしょう。
レバナスはレバレッジNASDAQ100の略称で、投資家からこの名称で呼ばれる投資信託は2022年2月現在で2本あります。
レバナスについては、当サイト内に多数のレバナス解説記事がありますので参考にされて下さい。
この記事の読者には、先ずはレバナスと同様の運用をされているETF『QLD』との比較の観点で解説した以下の記事が参考になると思います。
TQQQの代わりになる商品候補として取り上げましたが、気を付けなければいけないのがレバレッジ倍率です。
実際にどれだけのパフォーマンス差が生じるのかは以下のチャート比較の通りで、さしものレバナスと言えどもTQQQには上昇局面では大きく引き離されることになります。
ただ、逆に下落局面ではレバナスの方が当然ダメージは小さいので、自身のリスク許容度に見合ったレバレッジ倍率を選択することが重要です。
TQQQではなくレバナスを選択する場合には、ETFではなく投資信託を選択する意味でメリットもあります。
自身の投資スタイルに合わせて選択すると良いでしょう。
ETF『SPXL』
ただしレバレッジは3倍で、NASDAQ100と並んで人気のインデックスに連動する商品として取り上げました。
レバレッジ倍率こそ3倍ですが、元のインデックスの上昇スピードが緩やかですので、TQQQと比べればかなり落ち着いた印象です。
NASDAQ100に2倍のレバレッジをかけたのと同じぐらいのパフォーマンスになります。
500社に分散された安定感と、それに3倍のレバレッジをかけたリスク・リターンバランスは、これはこれで大変魅力的です。
確かにTQQQほどの爆発力は無いかもしれませんが、金利の上昇などでハイテクセクターが大きく下落するような局面では、NASDAQ100よりもS&P500の方が安定したパフォーマンスが期待出来ますので、より安心感を持てるかもしれません。
SPXLとTQQQの比較
TQQQまとめ
残念ながら日本で購入することが出来ないTQQQですが、同じくNASDAQ100にレバレッジをかけたレバナスや、その他の3倍レバレッジETFを活用する事は可能です。
どうしてもNASDAQ100にレバレッジをかけたいということであれば、長期投資であれば大和レバナスか楽天レバナスの2択がオススメです。
短期で売買する場合には大和アセットの3倍ブルも選択肢に入ってきます。
いずれにしても自分のリスク許容度とバランスを取って、ポートフォリオを組むようにしましょう。
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