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ビジュアルで見るユニコーン企業:次期NASDAQ100候補の新興勢力

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ユニコーン企業って?
Next GAFAMはどこ?

GAFAMの成長で大きく資産を増やした投資家も多いことでしょう。

NASDAQ100の特に上位企業の躍進はまだまだ続くと思いますが、次に控えている勢力にも目が離せません。

20年前にGAFAMがこれほど成長すると予想していた人は多くないはずです。

それでも投資を続けてきた投資家が今、笑っています。

では今、将来を見据えて注目しておくべき企業はどこでしょうか。

ユニコーン企業とは

この記事では、上場を前に企業価値が10億ドルを超える『ユニコーン企業』に着目し、今後の世界経済の要になり得る企業がどんなものなのか知る方法を解説します。

目次

ユンコーン企業とは

ユニコーンのイメージ
実物大ユニコーンガンダム@お台場(O-DANより)

ユニコーン企業という単語はあまり馴染みが無い方も多いかと思います。

ユニコーン企業とは

起業から10年以内かつ未上場のベンチャー企業のうち、時価総額が10億ドル以上のテクノロジー関連企業のこと。

定義は簡単で、つまり新興企業の中でも際立って企業価値が高い会社を指します。

ユニコーンというのは神話に登場する架空の動物で、日本語では一角獣と言われます。

額の中央に一本の角が生えた馬に似た伝説の生き物である。角には蛇などの毒で汚された水を清める力があるという。スコットランド王家の象徴にもなっており、グレートブリテン王国成立以後、現在のイギリス王家の大紋章には、ユニコーンがシニスターに、イングランド王家の紋章にも用いられているレパード(獅子)がデキスターにサポーターとして描かれている。

Wikipedia『ユニコーン』より

時価総額10億ドルとは、例えば日本の企業で例えると、ウェルスナビやパソナG、出前館などと同規模です。
(2022年4月現在)

そんなユニコーン企業は、この後紹介するビジュアルに示した2021年12月時点で世界に800社ほど存在します。

The Complete List Of Unicorn Companiesによれば、2022年3月現在では実に1,000社を超えています

Y-bow

2018年8月には260社ほどでしたので、いかに成長著しいかが分かりますね。

ユニコーン企業世界Top10

中でも時価総額が100億ドル超え(1兆円以上)の企業は2021年12月時点で35社あり、以下の通りです。

ユニコーン企業リスト2021

VISUAL CAPITALIST “The World’s Biggest Startups: Top Unicorns of 2021” より

トップ10企業を抜粋すると以下の通りです。

ランキング企業名時価総額キーワード
1バイトダンス1,400億ドルTikTok
2スペースX1,000億ドル宇宙、イーロン・マスク
3ストライプ950億ドル電子決済
4クラルナ456億ドル電子決済
5Canva400億ドル画像・動画編集
6インスタカート390億ドル食品即日デリバリー
7データブリックス380億ドルAI、ビッグデータ
8Revolut330億ドル銀行・金融サービス
9NuBank ※注300億ドルフィンテック銀行
10Epic games287億ドルゲーム
2021年12月6日現在

※注:9位のNuBank(ブラジル)は2021年12月9日にニューヨーク証券取引所に上場しました(上場時の時価総額は500億ドル近く、5兆円超えです)。

時価総額100億ドルというと、国内ではいすゞ、ヤクルト、AGC、関西電力、東急、ヤマハ、JALなどと同規模です。
(2022年4月現在)

そんな巨大ユニコーン企業のトップはバイトダンス(ByteDance:時価総額1,400億ドル)で、日本企業の時価総額ランキングではトヨタに次ぐ2位の規模です。

バイトダンスはTikTokを運営する中国の企業で、企業名も聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

一部では上場時には4,000億ドルにもなると言われており、もしそうなればトヨタの1.5倍もの規模になります。

次に大きなユニコーンはスペースX(Space X:時価総額1,000億ドル)で、日本ならソフトバンクグループをも上回り、トップ5入りする規模です。

スペースXはテスラのCEOでも有名なイーロン・マスク氏が率いる最先端の宇宙関連開発企業です。

正式名はSpace Exploration Technologies Corp.で、民間企業として世界で初めて有人宇宙飛行を成功させた企業です。

宇宙船『ドラゴン』や通信衛星『スターリンク』などの開発で知られ、名実共に最先端を走る企業です。

3位のストライプ、4位のクラルナはあまり知られていないかもしれませんが、いずれも電子決済システムを持つフィンテック企業です。

そして5位は、私も大変お世話になっているキャンバ(Canva:時価総額400億ドル)で、トップ2に比べれば半分以下の規模ですが、それでも日本ならセブン&アイ・ホールディングスや三井物産に匹敵する規模で、トップ30には入ります。

ユニコーン企業は上場前から大変に注目と期待感を集めて時価総額が成長した企業です。

そして、いざ上場するとなると更なる開発促進に期待感が高まると同時に、実際に事業が大きく拡大していくケースが多くあります。

次はそんなユニコーン企業から実際に上場して成長した企業について見てみましょう。

2001年からの20年間でIPOしたテクノロジー関連企業

テクノロジー企業のIPO時の時価総額

VISUAL CAPITALIST “The 10 Largest U.S. Tech IPOs in History” より

2012年のFacebookが際立っています。

160億ドル、およそ1兆7,000億円の巨大IPOです。

IPO: Initial Public Offering=新規公開株

次に大きいのは2019年のUber81億ドル、1兆円近い規模での上場でした。

小さく見える2013年のTwitter21億ドルですから、2,500億円近い規模です。

ちなみにTwitterは2022年4月5日現在、時価総額は400億ドル(4兆円超)にまで成長しています。

上場も大規模、その後の成長も飛ぶ鳥を落とす勢いです。

小さく上場して、こじんまり落ち着く日本株とは対照的です。

とは言え日本にもユニコーン企業は存在しています。

次は日本の企業に目を向けてみましょう。

日本のユニコーン企業

日本にもユニコーン企業は存在します。

ただ、日本は資金調達規模が小さく、企業にとっては成長するのに良い環境が整っているとは言い難いです。

人材確保も、人口減少に伴い今後はさらに厳しくなるでしょう。

2022年3月時点で、時価総額が1,000億円を超える未上場企業は10社あります。

10億ドルを超える企業は一桁になりますが、STARTUP DB「国内スタートアップ評価額ランキング最新版(2022年3月)」によれば以下の通りです。

ランキング企業名時価総額キーワード
1Preffered Networks3,549億円機械学習
2スマートニュース1,981億円ニュースアプリ
3SmartHR1,731億円クラウド人事労務
4TRIPLE-11,641億円半導体
5Spiber1,351億円バイオ素材
6TBM1,336億円新素材
7クリーンプラネット1,299億円水素エネルギー
8Mobility Technologies1,244億円タクシーアプリ
9GVE1,117億円電子カルテ
10HIROTSUバイオサイエンス1.027億円がん検査
2022年3月8日現在

インフラや巨大なプラットフォームを形成するようなビジネスモデルではありませんが、次代を担う可能性のある事業が並んでいるように思います。

私は仕事柄、10位の『HIROTSUバイオサイエンス』にはかねてより注目しています。

線虫という小さな生物が、がん患者の尿を高精度で見分けることを利用し、感度・特異度(あるものを見逃さず、無いものは無いという精度)がとても高い検査法として商業化に成功しました。

上場前に投資を行いたい場合にはユニコーンなどを活用することで可能です。

スタートアップ投資は私も経験がありますが、ベンチャーの内部にいても難しいものです。

Y-bow

私は基本的にはインデックス投資をおすすめしますが、高い関心のある未上場企業があれば応援してみるのも面白いかもしれません。

終わりに

上場前に10億ドルを超える規模に成長したユニコーン企業を見てきました。

特に米国に存在する巨大なユニコーン企業の中には、すでに私たちの生活に根付いているサービスを提供する企業も含まれています。

NASDAQ100もS&P500も、まだまだこれから大きな成長が待っていることを予感させます。

こうした情報を知れば知るほど、長期投資が楽しみになります。

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