地球の環境は人類の活動が拡大するに従って急速に悪化し、地球に居住可能な残された時間はそう長くはないと考えられています。
地球に住めなくなる時、人類は宇宙に居住可能な星を探す旅に出るのか、はたまた滅亡を受け入れるのか。
或いは巨大な人工建造物で、選ばれし者たちだけが生きながらえるという選択肢もあり得るのかもしれません。
しかし2022年現在であれば、取れる選択肢は限られています。
今、地球に住めなくなるのだとしたら、人類は滅亡を選ばざるを得ないでしょう。
しかしまだ猶予はありそうです。
そのため人類は、将来移住が可能になった時のために移住先候補を探してきました。
裏を返せば、地球上に存在する生命体と類似の何かが存在する可能性のある惑星を探してきました。
この記事では、ハビタブルゾーンと呼ばれる人類が居住可能な系外惑星について、2022年現在で分かっていることを紹介します。
この記事が後何年、ネット上に残っているのか分かりませんが、移住計画がいよいよ実行に移されるその日に読んでもらえていたら面白いなと思って書いています。
- ブロガー・投資家・医学博士・個人事業主
- 宇宙好き
- 高校では生物・物理
- 21世紀は物理で稼げないから医学へ(邪)
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ハビタブルゾーン(Habitable zone)とは
地球と似た生命が存在できる天文学上の領域。日本語では生命居住可能領域や生存可能圏、生存可能領域と呼ばれる。
Wikipedia『ハビタブルゾーン』より
ハビタブル(habitable)とは、直訳すると『居住可能』という意味です。
地球は太陽からの距離が1億4,960万kmあり、奇跡的にちょうど良いその距離感と水の存在により、私達が普段当たり前のように感じている生活可能な環境が形成・維持されてきました。
一つ内側の軌道を回る金星になると暑すぎ(平均460℃)、一つ外側の火星になると寒すぎ(平均−55℃、但し夏の日中は25℃以上)です。
しかし、金星の温度は居住不可能だとしても、火星の気温なら水と大気さえあれば不可能では無い範囲です(地球でもあり得る温度帯)。
つまり、地球と瓜二つとは言わないまでも、人類の科学技術を持ってすれば住めなくはない範囲にある惑星が存在する領域をハビタブルゾーンと呼び、天文学者らは広大な宇宙にそのような星が無いかを探し続けています。
発見すら困難で1992年までは一つも見つけられなかった系外惑星も、それから30年で5,000近くが見つかりました。
そしてその中には、ハビタブルゾーンに存在する惑星もあったのです。
ここからは、2022年現在で最も人類の生存に適した環境である可能性の高い3つの惑星を紹介します。
遠い将来、私達の子孫が移り住む可能性もゼロではありません。
移住先候補となる星たち
ハビタブルゾーンに存在するとされる系外惑星を3つ紹介します。
ハビタブルゾーンに存在する惑星はいくつも見つかっており、恒星から届く光の量などを勘案して地球と比較した場合には以下のようにまとめられます。
このうち、62f(横軸40%中段)、186f(横軸25%下段)、442b(横軸75%中段)が特に有力な候補とされています。
現段階ではそこまでの技術力を人類は持ち合わせていませんが、いざ移住を本格的に検討する時代が訪れた時には、相応の対処が求められるでしょう。
たまたま知的生命体が存在していなければ、勝手な移住もあり得るのかもしれませんが。。。
映画『インターステラー』のエンディングに出てくるような星がもし見つかれば。。。
ケプラー62f
地球から見てこと座の方向に約1200光年離れた位置にある恒星ケプラー62を公転する太陽系外惑星の1つである。2013年の発見当初は、天体が液体の水を保持できるハビタブルゾーンの内部にあると予測されている天体の中では最小の直径を有する太陽系外惑星であった。
Wikipedia『ケプラー62f』より
大気組成が判明していないため、気温を含めて居住可能かどうかの結論は2022年現在ではまだ得られていません。
大気による温室効果を考えない場合の表面温度はおよそ−65℃になりますが、その条件での地球の表面温度は−18℃ですから大気の状態によってはもっと程よい環境である可能性もあります。
ケプラー186f
地球から582光年(178.5パーセク)離れた赤色矮星ケプラー186を周回する太陽系外惑星である。ケプラー186fは、太陽以外の恒星のハビタブルゾーン(生命が存在する可能性のある領域)内において、初めて発見された地球に近いサイズの惑星である。
Wikipedia『ケプラー186f』より
2014年3月19日に情報が公開されました。
地球に似た気候を持つ可能性もある一方で、大気の組成や自転周期など未解明な部分も多い星です。
ケプラー186(主星)の光量は少なく、太陽のわずか20分の1程度であるため、ハビタブルゾーンの外側ギリギリと目されています。
太陽系で言えば火星のような環境であるかもしれません。
ケプラー442b
地球から約1100光年(342パーセク)離れていて、地球からはこと座にあるK型主系列星のケプラー442を周回する太陽系外惑星である。地球に近いサイズの惑星である。
Wikipedia『ケプラー442b』より
2015年1月6日にNASAが情報を公開しました。
地球の3割増し程度のサイズで、3割増し程度の重力である可能性があります。
ちょっと体を鍛えないと居住はキツいかもしれません。
ハビタブルゾーンの中央付近に位置し、期待が持たれるものの海や大気の存在についてはまだよく分かっていません(2022年4月現在)。
ここまで3つのハビタブルゾーン内の惑星を紹介してきましたが、いずれもその位置がハビタブルゾーン内にあるというだけで、実際に居住可能かどうかはまだまだ明らかにされていません。
恒星と異なり自ら光を発することはなく、観測そのものが困難なことが大きなハードルです。
太陽系内の惑星やそれらの衛星でさえ情報が十分に把握出来ない現時点では、人類の科学技術の限界です。
しかし年々その情報は蓄積されてきており、近い将来より具体的な情報開示が行われるかもしれません。
と言っても、私の世代が移住する可能性は万に一つも無いでしょうけど。。。
まとめ
地球上の生命体と同様の生命体が生きられると考えられる環境、ハビタブルゾーンに存在する太陽系外惑星について紹介しました。
観測がまだまだ不十分なため確固たる証拠はまだ何も無い状況ですが、この天の川銀河の中だけでも惑星系を持つ恒星が3,672個も見つかっています(2022年4月1日現在、太陽系外惑星エンサイクロペディア)。
しかもそのうちの814個は惑星を複数持っていることも明らかになっています。
地球外知的生命体の存在は確率的に“いない方がおかしい”レベルですので、こうしたハビタブルゾーンに存在する惑星に生き物がいても不思議ではありません。
2022年にも発見は相次ぎ、今後もどんどん増えていくでしょう。
いつか、人類史を揺るがすような大発見がニュースで流れる日がやって来るでしょう。
NASAは既にそんな星を発見している可能性だってあります。。。
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